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・多焦点眼内レンズについて

アジサイ眼科では、白内障手術に多焦点眼内レンズを使用しませんし、

今後も多焦点眼内レンズを使用する予定もありませんが、

​説明だけしておきます。

 

*ある海外製2焦点レンズ、3焦点レンズが濁ってしまう報告が出ました。

近々多焦点眼内レンズで白内障手術を予定の方は良くお調べ下さい。

多焦点眼内レンズ、

テレビでも白内障手術の特集では必ずと言って良いほど話題に組み入れます。
老眼も治す!夢のようなレンズ!と言ってね。
保険適応の単焦点レンズの場合と違って、

多焦点眼内レンズの場合は自費、値段が高い手術です。


値段が高いのだから、

当然、単焦点レンズより、

クッキリハッキリ、近くも遠くも全部完璧に見えるんでしょうね?と思いませんか?

多焦点眼内レンズ

多焦点眼内レンズと言っても、ピントが合うのは、

2ヶ所の製品が多く、3ヶ所、5ヶ所の製品もあります。
え?
2ヶ所?多くても5ヶ所?
そうです。
2ヶ所の場合は、近くと、遠く。
3ヶ所の場合は、近くと、中間と、遠く。

5ヶ所は、更にその間にもピントが合うようです。
でも、その間は?
ピントが合わないので、ぼやけます。

えー!
テレビでは老眼の治療にもなる!と言っていたのに、思ったことと違う!と思われたのであれば、
是非!BPO 放送倫理・番組向上機構、放送倫理検証委員会で審議してもらう必要がありますね!!!
https://www.bpo.gr.jp/

http://jscrs-multifocal.org/contents/caution.html
多焦点眼内レンズについて、老眼を治す(老視矯正の)便利な眼内レンズと思われる方も多いと思いますが、原則として白内障治療の一つのオプションと考えてください。
白内障が全く発症しておらず、老眼の治療のみを目的にこの手術を受けると、
満足のいく結果が得られない可能性があります。
その理由として、多焦点眼内レンズは、遠方と近方の両方に焦点があると言うすぐれた特徴を持つ反面、単焦点眼内レンズや、白内障のない透明水晶体と比べて劣っている点もあるからです。
人間のレンズ(水晶体)は、膨らんだり薄くなったり形を変えて遠くや近くにピントを合わせています。
多焦点眼内レンズは異なった仕組みで、眼に入ってきた光を、遠方用と近方用に振り分けます。
そのため、遠方と近方の両方とも、正常よりやや少ない光で見なければいけません。
これによって、コントラスト(映像のシャープさや、微妙な濃淡)が落ちてしまいます。
一方で、単焦点眼内レンズは目に入ってきた光を振り分けずに使うので、1ヶ所しかピントが合いませんが、コントラストが高い見え方になります。
眼鏡なしで近くを見る時は多焦点眼内レンズの方がよく見えますが、
単焦点眼内レンズで老眼鏡をかけた場合の方がシャープな見え方になります。
多焦点眼内レンズの特性として、コントラストが低下しているので、眼鏡で矯正しても補正出来ない場合があります。

もちろん、多焦点眼内レンズにもメリットはありますよ。
考えている方は、施行施設で良くお話を聞いて下さい。


アジサイ眼科では、現状の多焦点眼内レンズのラインナップを知ってはいますが、

今のところ多焦点眼内レンズの白内障手術を導入する予定はありません。

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